by chance? or by design?

今週からの by chance? or by design? は、自然界の”工場”について。
植物の葉は、直接にも間接にも、私たちの食物源です。
しかし葉は、細かい根の働きなければ機能できません。

幾百万もの細根(一本一本の根の先端)が、土の中を進んで行き必要な水やミネラルを吸収します。

その細根の先端には、”保護帽”がかぶせてあり、しかも”潤滑油”が塗ってあるので、土の中を押し進んで行けます。

“保護帽”の手前側で水や栄養分を取り入れ、それが根の“水路”を通って葉まで昇って行きます。
葉の中で、糖分とアミノ酸が造られ、その栄養素は樹木全体に、また根の中にまで送られます。

植物に見られる循環システムは、非常に驚くべきもので、科学者達はそれをほとんど奇跡的なものと見ています。

例えば水が木のてっぺんまで運ばれる仕組みについては、どうでしょうか。
根圧がまず水を押し上げ、その後樹幹では別の仕組みが作用します。
水の分子の凝集作用です。
水が葉から蒸発するにつれ、この水の分子の凝集作用によりつながり合って、まるで“ロープ”のようになって、上へ引っ張り上げられます。

根から葉まで達する”ロープ”で、1時間に60メートルも進みます。
このシステムを使うと水を3000メートルも揚水することができると言われています。
3000メートル、つまり3キロです!

葉まで引き上げられた水の余分は蒸散し、空気中にもどり、再び雨となって降り注ぎます。
この驚異の”化学工場”がフル稼働している間、人は森林の中で”森林浴”を楽しむことができます。
ほんとうに見事な設計です!

豊田